プロンプトだけでAIエージェントを構築できるツールGoogle Opalが2026年2月に大幅アップデートして、多彩なタスクをこなせるようになったので試してみました。
Opalは2025年12月のAIプログラミング勉強会「誰でも作れる!AIエージェント勉強会」 でも取り上げていてワークフロー型のAIエージェントと紹介していました。が、今回のアップデートによりAI自身が自律的に判断して動けるエージェンティック型のAIエージェントになったといってよいと思います。
Google Opalの紹介
OpalはプロンプトだけでAIエージェントを作れるツールです。プログラミング知識ゼロでOK。誰でも作れます!
下記リンクから利用できます。今のところ無料です。
Opalでは下図のようにフローを組みます。各ボックス内でフローは手作りもできますが、作りたい内容をプロンプトで打ち込めばAIが勝手にフローを組んでくれます。
GUIも自動で用意してくれます。コードを書く必要はまったくありません。めちゃくちゃ簡単です。
さらにNano BananaやVeoを利用して画像生成、動画生成などもできます。
※なお、記事執筆時点ではOpalは「試験運用」扱いです。
Opalのアップデート内容
Xの公式アカウントの投稿で完結にまとめられています。
日本語訳すると以下の通り。
目標を分析し、最適なアプローチを決定し、ビデオ用の Veo やリサーチ用の Web 検索などの適切なツールを自動的に呼び出してタスクを完了する新しいエージェントステップを追加しました。
エージェントの能力をさらに高めるための新しいツールも追加しています。
💾メモリ – セッション間でユーザーの名前やスタイルの好みなどの情報を記憶します。
🚀動的ルーティング – エージェントが「@ Go to」ツールを使用して次の最適なステップを選択できるようにします。
💬インタラクティブ チャット – ユーザーとのやり取りを開始して、不足している情報を収集したり、先に進む前にオプションを提示したりします。
以前のOpalではユーザーが決めたステップに沿った処理しかできませんでした。(いわゆるワークフロー型)
アップデートにより「適切なツールを自動的に呼び出してタスクを完了する」という自律的な判断を伴う動作をとれるようになりました。これは大きな変更。
さらに新しいツールも強力です。インタラクティブ チャットはAIエージェント自身がいつ人間の入力が必要かを判断するという、人間参加型(human-in-the-loop)AIを体現した内容となっています。
これらのアップデート内容はエンタープライズ用途では特に必要になると思われ、Opalがただの個人向けツールではなく、業務代行型AIエージェントへの布石になっていることを感じさせます。
このあたり、下記の記事で触れられてます。
https://venturebeat.com/ai/googles-opal-just-quietly-showed-enterprise-teams-the-new-blueprint-for
Opalの新機能で何ができるのか?
Googleのブログで説明されています。
一番大きな違いはエージェンティックな動作です。
サンプルで提供されている絵本を作るAIエージェントを見ると違いが分かりやすいです。
以前のOpalでは以下のように1ページ目はこれ、2ページ目はこれ、という風にどのような手順で絵本を作成するかを細かく指定していました。
しかし新しいOpalではいたってシンプルなフローになっています。Generate StoryとGenerate Imageが1個ずつしかありません。
中身がどうなっているか確認してみます。
以前はGeminiモデルを指定していた左上のプルダウンが「Agent」に代わっています。Generate Imageも同様に「Agent」に代わっています。
Generate Storyは文章を作り、Generate Imageは画像を作るので機能が違うのですが「Gemini」や「Nano Banana」といった個別の機能をユーザーが指定せずとも「Agent」にすることで、AIが適切なツールを自動的に呼び出してタスクを完了するようになっています。
さらにプロンプトも「インタラクティブなストーリーテリングプロセスを複数ターン続け、ユーザーの選択に反応する。各ステップでユーザーに選択肢を提示する。ユーザーが停止を指示するか、ストーリーが結論に達したら完了です。完了したら、チャットログを結果として返します。」という風に、細かい動作はAI側に判断をゆだねています。
これこそエージェンティックな動作です。
和訳版:
このアプリは下記のリンクから実際に試せます。
Visual Storyteller Opal
ユーザーに質問しながら絵本を作ってくれます。
Opalの新機能サンプル
上記以外にもいくつか新機能を利用したサンプルが提供されているので、適宜確認してみるといいでしょう。
Room Styler Opal
ユーザーの好みを聞きながら家具のデザインを提案します。不明点がある場合はユーザーに確認します。
Video Hooks Brainstormer Opal
動画のアイディアを生成します。ユーザーのブランドアイデンティティと好みをメモリに保存して、使い込むほど賢くなります。
Executive Briefing Opal
エグゼクティブ向けブリーフィング資料を作成します。エージェントが既存顧客か新規顧客のどちらと会議をしているかに応じて、「@ Go to」ツールを使用してブリーフィングをカスタマイズします。
では、ここからは新機能を実際に触って試してみます。
(構築例)リラックスコンテンツ生成アプリ
ユーザーの状態をヒアリングして、リラックスできる画像または音楽を生成してくれるアプリです。メモリ機能も利用します。フローはこんな感じ。
こちらで試せます!
https://opal.google/app/1WCVBrFQc3jHGHyDW7gqsuq7YbCpNiN-6
Opalではプロンプトだけでフローを作れるのですが、新機能を利用する場合はちょっと難しいようで、自分で指示を書き換える必要がありました。一番変更したのはRefine Relaxation(左から2番目)の部分です。
新機能:Agent
左上の部分はAgentを選択します。これで柔軟に対応してくれるようになります。
以降の指示は自分で考えた部分もありますが大半はChatGPTに作ってもらいました。
Agentを利用することで、複数回選択肢を表示してユーザーに選択させることができるようになっています。
新機能:Memory
Memoryを使うと、エージェントが必要な情報をメモしてあとで活用できるようにしてくれます。Opalの場合、ログインしているGoogleアカウントのGoogle Driveにスプレッドシートが作成され、そこに記憶してくれます。(不要になった場合はスプレッドシートを削除すればOKです)
スプレッドシートにはchat_logとmemoryという2つのシートがあり、chatlogはチャットのログが記録されています。memoryのほうは上記のプロンプトで指示した内容が書き込まれています。以降のセッションではこの情報も活用できるようになります。
新機能:動的ルーティング機能
STEP6で指示しているように、ユーザーの希望に応じて画像を作成するフローに行くか、音楽を作成するフローに行くかを分岐させています。
ちなみに、画像生成/音楽生成は自分が試した範囲だとAgentにやらせるよりもNano Banana(画像生成モデル)やLyria(音楽生成モデル)を指定したほうが失敗が少ないようでした。
画像を生成するとこんな感じになりました。
ほかにもいろいろできそうなので、試してみたいと思います。
次回勉強会も乞うご期待!








