「CDLE生成モデル」は大阪・関西万博とその先の未来に挑む、参加型プログラム、「TEAM EXPO 2025 / 共創チャレンジ」にニューロダイバーシティの社会実装をテーマに参加しております。
ニューロダイバーシティとは?
ニューロダイバーシティ(Neurodiversity)とは、人間の脳や神経のはたらきに多様性があることを前提とする考え方です。
◾️狭義の意味
もともとは発達障害(自閉スペクトラム症、ADHD、学習障害など)を“病気”や“欠陥”ではなく、脳の特性として捉えようという視点から始まりました。「違いがある」だけで「劣っている」わけではないという尊重の思想です。
◾️広義の意味
最近ではさらに広く、記憶のしかた・感覚の鋭さ・集中力・コミュニケーションのスタイルなどの違いも含めて、「すべての人の脳は異なっていて当たり前」という前提で社会を見直す動きが進んでいます。
今回の万博では、「ニューロダイバーシティ」をあえて広義にとらえ、啓蒙活動を行います。これは、まだこの言葉自体の認知度が低いため、多くの人に「一部の障害のある人の話」ではなく、「自分にも関係のあること」として捉えてもらいたいからです。自分ごととして理解することが、他人との違いを受け入れ、互いを尊重するきっかけになると考えています。
展示内容
「普通って何?」この問いに、あなたはどう答えますか?
今回の展示は、発達障害などの当事者に限らず、誰にとっても『自分ごと』として体感できる内容を目指しています。
(キービジュアルポスター)
ブースでは様々な環境において自分の好みに回答しつつ、他の人はどうなのか?といった違いへの気づきを促します。
(様々な問いかけ)
(問いかけから見えてくる多様性)
「ニューロダイバーシティ」という考え方を物理的に持ち帰ってもらうために用意した缶バッチキーホルダー。見どころがたくさんある万博で記憶の手がかりになればと思い制作しました。
(記憶の手がかりとなる缶バッチキーホルダー)
今回の出展は共創パートナーであるパーソルダイバース様のご協力のもとで実現しました。こちらのパーソルダイバース社のニュースリリースも参照してください。
ニューロダイバーシティ × 生成AI
「多様性の問題をAIで解決する」と聞くと、まるで万能なツールで課題がすべて片づくように思えるかもしれません。でも実際には、ニューロダイバーシティの本質は“人と人との理解や関わり方”にあるため、単純にツールで解決できるものではありません。
では、生成AIはどこで活用できるのでしょうか?
たとえば、コミュニケーションのスタイルが異なる人同士をつなぐ“翻訳者”のような役割。あるいは、自分の考えを整理したり、人に伝えやすい形にする“補助ツール”として活用することができます。生成AIは「個性を均す」のではなく、「個性を引き出す・支える」存在として使うことがカギです。
そもそも「多様性をAIで解決する」とは、誰かを“標準”に近づけることではなく、多様な考え方や特性がある前提で社会や仕組みを見直すこと。その中で、生成AIは人に寄り添うサポート役として使われるべきだと考えます。
さらに、昨今のAIの進化によって、逆に人間側の多様性や創造性がより一層求められる時代になってきました。誰もが同じような答えを出すAI時代だからこそ、人それぞれの“らしさ”が価値になるのです。
私たちは、「多様性を活かすためのAI活用」をテーマに、ニューロダイバーシティの理解と生成AIの可能性について提案していきます。
CDLE生成モデルでは、ムーンショット型研究開発事業「多様なこころを脳と身体性機能に基づいてつなぐ【自在ホンヤク機】の開発」に参画中の熊谷研究室が進める調査に協力しています。
2025年8月1日に大阪・関西万博にブース出展・ステージ発表いたします! 当日、来られる方はぜひお立ち寄りください。場所はフューチャーライフゾーンのTEAM EXPOパビリオンです。
7月23日はCDLE名古屋がブース出展・ステージ発表をします! こちらもよろしくお願いします!