「週刊少年ジャンプ」で有名な
集英社から出たメタバースの古典

経済産業省からも推薦図書に選ばれた
『メタバース さよならアトムの時代』

https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-788075-5
メタバース さよならアトムの時代/加藤 直人 | 集英社 ― SHUEISHA ―
2022年最注目キーワード〈メタバース〉が一番よくわかる教科書。GAFAMがしのぎを削る現状から、VRの歴史や背後の思想、そして驚きの未来像まで、メタバースに関わるすべてを網羅!「世界を変える30歳未満30人の日本人」(Forbes JAPAN)に選出された、メタバースプラットフォームcluster創業者が幻視する、人類が物質(アトム)の束縛から解き放たれる未来とは?【目次】第1章 メタバースとは何か伝説的小説『スノウ・クラッシュ』/一世を風靡した「セカンドライフ」/メタバース7つの条件/8つ目の条件は「身体性」/世界的大ヒットゲーム「フォートナイト」/MMORPGとの違いは「自己組織化」/フェイスブックの大きな賭け etc.第2章 メタバース市場とそのプレイヤーたちゲーム業界とSNS業界の戦い/デジタル資産・NFTの活用先/実現可能な『ハリー・ポッター』の魔法/究極のネイティブ広告/ノーコード・ツールとしての「どうぶつの森」/Web3.0を牽引するイーサリアム etc.第3章 人類史にとってのメタバース「計算」は身体と深く結びついている/「数学を数学する」という挑戦/人間と機械を融合する「サイバネティクス」/知性とはパターンを見つけること/現実はすでに「圧縮」されている/情報を動かすバーチャリティの時代/主役はアトムからデータへ交代 etc.第4章 VRという技術革命VR発展の3つのフェーズ/画期的な89年の「アイフォン」/VRの3大技術要素/オキュラスの快進撃/デバイス技術をオープンソースに/2016年の新機種旋風/VRデバイスの驚異的な進化スピード etc.第5章 加速する新しい経済ゲーム・イベント・エロ/VR・ARでやる必要がないこと/世界初の有料VRライブ/アーカイブ機能はタイムマシンである/メタバースの第1次&第2次産業/NFTによるクリエイターの復権/遊べば遊ぶほど稼げる未来 etc.第6章 メタバースの未来と日本”面倒くさい”コミュニケーションの歴史/デジタル世界で「体を重ねる」/メタバース・ファーストな都市/コラボして建造するメタバースのピラミッド/日本のストロングポイント etc.【プロフィール】加藤直人(かとう・なおと)クラスター株式会社 代表取締役CEO。1988年大阪府生まれ。京都大学理学部にて宇宙論と量子物性論を研究。京都大学大学院理学研究科修士課程中退後、約3年間のひきこもり生活を過ごす。2015年にスタートアップ「クラスター」を起業。2017年にVRプラットフォーム「cluster」を公開。clusterは現在アバターを用いたコミュニケーションやオンラインゲームの投稿などができるメタバースプラットフォームへと進化している。
www.shueisha.co.jp
〈目次より抜粋〉
◇AIが生成する「どこにもない体験」
◇全員が輝くアーキテクチャ
◇VRの三大技術要素
◇VR・ARでやる必要がないこと
◇ワールドクリエイターの収益化手段
◇メタバース上のカフェ経営
◇遊べば遊ぶほど稼げる未来
◇存在するだけで情報発信

まるでジャンプの漫画の世界のような
上記をふくむ目次で
メタバースの歴史とこれからを述べる

文章もなめらかで具体例にあふれ、
メタバースのように場面が脳に浮かぶ

ARが日常に来てもらう装置
VRが非日常に行く装置
という区分も、絵もあって明快である

著者自身が唯一の日本初の
空間プラットフォーム創業者であり
結果、やる気も文章に充ちている

その「クラスター」というサービスは
バーチャル大阪/渋谷、
ポケモン/ディズニーのイベント、
東大の卒業式等で活用されている事例紹介のあとに述べられるのは
「体験の検索/生成」という概念であり、
ニーズに応じて体験が提示/生成されるという

ここで画像/動画生成の例でGANが、
AIによる体験の自動生成の例として
AIダンジョンが紹介されている
https://play.aidungeon.io/main/home

続いて同業のロブロックス社による
価値の流通の紹介があるユーザーは小学生が多いが、
流通額は年1,000億円超で、
コンテンツはクリエイターが生み、
年数百億円が還元されている

続いて(AIも同様だと思うが)
倫理的なルールを自律的に守らせる
仕組みが必要なことも述べられる

「好き」だけで構成したものを元に
「必要」なものを手に入れる仕組みなど
様々な発想が読み手にあふれる工夫がある

関連分野の古今東西の網羅性も高く
着想による人生/文明開発のためにも
ぜひ読んでいただきたい

あの人がこの分野に興味を持ったのは
ここが入口なのだろう等の推測もでき
近い分野の人の気持ちを大事にできるだろう

AIが人類に問い続けている
「人間とは何なのか」という問いを
メタバースも今投げかけている