大阪の新たな産学官ヘルスケアスタートアップの拠点である“Nakanoshima Qross”にて、交流や共創、新たなつながりを育む場となる「LINK-J Japan Night @Nakanoshima Qross」に参加しました。
一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(LINK-J)と一般社団法人未来医療推進機構の共催で、Global Startup EXPO 2025をはじめとした国際的なヘルスケア関連イベントが開催されるこの時期に、その交流の起点となるネットワーキングレセプションが開催。
ご挨拶、Nakanoshima Qrossのご紹介として、澤芳樹先生(一般財団法人未来医療推進機構 理事長、LINK-J副理事長)より、ヘルスケアスタートアアップの展開、支援、グローバルネットワーキングでの実例、現状、将来の可能性など、貴重なお話を伺うことができました。
ネットワーキングでは、エストニアから多数の企業、研究者がお見えで、デジタル分野での交流も。
「中之島クロス」(Nakanoshima Qross)は、再生医療をはじめとする「未来医療」の産業化を推進するための国際拠点です。医療機関や企業、スタートアップ、大学などが集積し、連携することで、未来医療の「創造」「実践」「共有」を一体的に行うことを目指しています。
大阪・関西万博 大阪ヘルスケアパビリオン: 「iPS Cells for the Future」という展示で、iPS細胞由来の心筋シートなどが、また、大阪・関西万博 パソナ館: 「PASONA NATUREVERSE」でも、iPS細胞から作製した心筋シートを用いた「動くiPS心臓」が展示されていました。
心筋シートに関する展示は、大阪・関西万博で展示されていたものが、万博閉幕によってこの未来医療国際拠点「中之島クロス」へ移設されます。
*ちなみに移設される展示情報です。万博で見られなかった方も、見られた方も是非ご見学ください。
場所: 中之島クロス2階の吹き抜けスペース。
移設時期: 2025年12月末頃の予定。
展示内容:
・iPS細胞由来の心筋シートの映像
・生きる心臓モデル(心臓模型)
・iPSマスター
・iPS細胞の未来パネル
今も少し見れました。
1. 医療機関と企業の一体化
医療機関と企業がワンフロアに集積: 施設内に病院やクリニック、医薬品メーカー、医療機器メーカーなどが共存しています。
スムーズな連携: この一体化により、基礎研究から臨床開発、製品化までの一連の流れを、関係者が密に連携しながら進めることができます。
2. 再生医療の拠点
iPS細胞製造施設: 京都大学iPS細胞研究財団が運営するiPS細胞製造施設「Yanai my iPS製作所」が入居しています。これは、ユニクロの柳井正氏の寄付によって設置されました。
再生医療のワンストップサポート: 再生医療のサプライチェーン(市場探索から治療まで)を、この拠点でワンストップでサポートする体制が整っています。
3. 多様な施設構成
施設は、役割別に3つのエリアで構成されています。
未来医療R&Dセンター: 医薬品医療機器総合機構(PMDA)関西支部なども入居する研究開発拠点です。
未来医療MEDセンター: 桜橋渡辺未来医療病院が入る、未来医療を「実践」する棟です。
中之島国際フォーラム: 人や情報を結びつける交流・共創の場です。
4. 交流と共創を促進する仕組み
Qrossover Lounge: 入居者や地域の人々が気軽に集まり、交流や新たなアイデアを生み出すためのラウンジです。
イベント開催: ピッチイベントやフォーラムなどを通じて、起業家と投資家、プレーヤー同士のつながりを可視化し、オープンイノベーションを推進しています。
5. 行政と連携した運営
公的機関が関与: 大阪府と民間企業が設立した一般財団法人「未来医療推進機構」が運営を担っており、産官学医が連携して拠点を形成しています。
グローバル展開: 国内外のスタートアップを支援し、グローバル市場で活躍できるライフサイエンス企業を輩出することを目指しています。
*グローバルスタートアップ創出・拠点化プログラム
大阪府が実施する事業で、中之島クロスがその拠点となっています。
海外渡航支援: 有望なスタートアップを対象に、海外現地の支援機関や投資家等とのマッチング機会を提供します。
有望シーズの探索: 海外の投資家や事業会社、医療機関等から評価される可能性のある、高度な技術を持つスタートアップを発掘します。
技術・知見の活用: 外部の知見を活用し、事業化支援を強化しています。例えば、AI技術やグローバルな業界専門知識を持つ企業と連携したプログラムを実施しています。
*海外のスタートアップ・エコシステムとの連携
海外の有力なバイオクラスターやスタートアップ支援機関との提携を進めています。
Taipei Bio innovation ParkとのMOU締結: 台湾のバイオイノベーション拠点と覚書を締結し、国際的な共同研究や企業連携を推進しています。
Global Startup EXPO 2025: 大阪・関西万博の関連イベントとして開催されたこの国際カンファレンスに連携し、世界のスタートアップ関係者と交流する機会を提供しました。
*グローバルな投資家・ネットワークとの接点創出
中之島クロスをハブとして、スタートアップと海外の投資家や企業とのつながりを強化しています。
海外向け資金調達支援: 創薬スタートアップの米国進出や、海外の投資家からの資金調達を後押しする取り組みも行われています。
国際フォーラムの開催: 海外の有力なインキュベーター(CIC、Johnson & Johnson Innovation、Link-J、Plug&Playなど)が参加するフォーラムを開催し、グローバル展開に向けた議論や交流を促進しています。
*海外展開を視野に入れたイベント
U.S. – Japan Healthcare Connection Osaka 2025: 日米のヘルスケア分野における連携を深めるイベントを開催し、海外ネットワークの拡大を図っています。
*情報発信とネットワーキング
コンシェルジュ・サービス: 再生医療・細胞治療に関する海外のナレッジや、サプライチェーンの情報提供など、グローバル展開に役立つ情報提供も行われています。
オープンな交流空間: 「Qrossover Lounge」のような施設内の交流空間を活用し、海外のスタートアップや投資家との偶発的な出会いを促すことで、ネットワークを拡大しています。
国際的な交流の起点となるネットワーキングレセプションが開催され、今後の展開に大変役に立つイベントとなりました。皆様とも是非ご一緒できる機会を楽しみにしております。











