こんにちは!
1級FP技能士のアシまるくんです。
第1章『AIが共通テストを完全攻略!?』
まずはこちらの記事をご覧ください。
chatGPT-5.2-Thinkingが共通テストで得点率97%を記録しました。単純比較するものではありませんが、約10年前に"東ロボくんプロジェクト"が頓挫したことを思うと、10年の間にAIの世界は劇的に変わったように思えます。
さて、個人的な取り組みとして、毎年共通テストの数学(情報Iが追加された昨年から、数学2科目+情報の3科目)は解くようにしているので、解いた感想とAIの勝因を個人的に考えてみようと思います。
第2章『今年の数学系科目はガチ難化傾向』
最初に言い訳させてください。
今年の試験、難しかったんです。
今年の平均点は以下の通り。なお、()内は昨年の平均点です。
数学I・数学A→47.20(53.51)
数学II・数学B・数学C→54.52(51.56)
情報I→56.59(69.26)
情報Iに至っては、激的に難化していますね。
さて、そんな中、GPT-5.2 Thinkingの結果はというと...
数学I・数学A→100
数学II・数学B・数学C→100
情報I→100
圧巻ですね、王者の風格すら感じます。
お恥ずかしながら、私の結果も載せておきます。
数学I・数学A→86
数学II・数学B・数学C→90
情報I→86
ええ、完敗です。年々衰えを感じます、切ないですね。
第3章『私の敗因とAIの勝因』
実際に時間を測って解いてみました率直な感想です。
数学2科目に関しては70分の決戦ですが、純粋に時間が足りません。特に、数学I・数学Aは時間配分を失敗して、最後の確率に十分な時間をとることができませんでした。確率を生業にするものとして、満点を取れなかったのが悔しくて悔しくて夜しか眠れませんでした。
センター試験の時から通算して15年近く毎年解き続けている者の感覚ですが、数学I・数学Aも数学II・数学B・数学Cもパッと見たときに、『なんだこの問題は、皆目解き方が見当つかないぞ⁉』という問題は、1問もないです。正直、数学I・数学Aの第3問の図形問題は、大学進学以降、数学に関わり続けているにもかかわらず、1回も触れる機会はなかった(*1)ですが、『こんなもん忘れたわ‼』とか言いつつ、別に解き方に困るほどの問題でもなかったです。
ですが、とにかく情報量が多い。"現状を把握して分かりやすく整理する"、とにかくこれに時間がかかる。そして、現状が分かると、『あとは解くだけだな』と思った後の計算量がこれまた多い。日々のトレーニングなしで、これを制限時間以内に完答するのは厳しいだろう、と強く思いました。(*2)
そして、AIが満点を取れた理由も分かりました。奇抜な問題はない、必要な現状整理と素早い処理能力。これはAIが得意とするところですね。この1年のAIの発展を考えれば、AIにしてみれば、『得意分野をさあどうぞ』と勧められんばかりでしょう。
情報Iは言わずもがなですね。私が知識ゲーに弱すぎる(*3)ので点数が振るわず誠に申し訳ないのですが、基本的に、"知識ゲー・演算処理・アルゴリズム・データ解析"から構成されるので、もはやAIの独壇場です。日頃、私がAIに教えていただいている部分の基礎の基礎が出題されているだけなので、それはもちろん満点でしょう、という感じ。
(*1)高校までの幾何学はパズル要素が強く、トレミーの定理みたいな証明含めて暗記したモンが勝ちみたいな風潮が嫌いでしたが、大学で学ぶ幾何学は非常に面白かったです。ガウスの驚きの定理や多様体など、理詰めで世界の構造を解き明かしていく様は痛快でした。
(*2)センター試験の時は、1年に1回の早解きでしたが、それでも結構満点取れていました。共通テストになってからは本当に難しいですね。数学II・数学B・数学Cの方が、大学や仕事、AIでも使う内容が多く含まれているので、まだ満点取れる余地があります。
(*3)AIの基盤となるコンピューターに関する知識があまりにもないので、基本情報技術者試験でも受けようかしら。
第4章『我々はどう学ぶか』
さて、AIに解かせれば満点を取ってくれるようなテストに我々が挑み、その結果により、進路が決まる意義とは一体何でしょうか。
情報Iの立ち位置は分かりやすいでしょう。昨年度から新規に必須科目となった科目ですが、その満点を取ってくれるAI及びますます重要度を増すデジタルに関する基礎知識を身に着けることで、これからのAI時代に活躍できる素養を身に着けることを期待しているものと思います。
さて、問題は数学ですね。昔から、"数学なんてなんの役に立つの?"という言い訳はオーソドックスでしたが、AIが満点を取ってくれるとなると、数学苦手な少年少女の恰好の言い訳として"別にAIに解かせればいいじゃん"というのが登場してくるのが、鮮明に浮かぶようです。そんな中で、この難しい共通試験で実力を測る意義は、"問題を速く正確に把握する力"と"基本的な計算を速く素早く処理する力"です。
前者は、AIの発展により、情報が増え、複雑化・高度化した問題を解決するスキルが必要になります。そんな時代に問題解決をできる人材を育てるために、必要なスキルと言えるでしょう。
後者です、これこそコンピュータやAIがやるからいいのでは?と思われがちですが、あえてNoと言いたい。これ、"音感"ならぬ"数感"とも言うべきものなのですが、これが計算トレーニングでしか養われない。これがあることで、例えば、パラメーターをいじるとき、べつに数字に限らず、ファクターに分解したとき、どの因子をどう動かせばほしい結果が得られるのか、そういう経験則を得るために"数感"があった方がよいのです。
つまり、AIが満点を取れる共通テストに我々が挑む意義とは、AIのことをよく理解したうえで、この時代の複雑な問題を整理・分解し、適切に解決するためのトレーニングです。
以上、共通テストの乱(*4)でした。最後までお付き合いいただきありがとうございました。
(*4)歴史上、「**の変」と「**の乱」の2種類ありますが、前者が成功した変革、後者が失敗した試み、の違いという説があるそうです。今回はAIに惨敗したので、個人的には乱ですね笑


