1.はじめに
デジタルリテラシー協会では、すべてのビジネスパーソンが共通して身につけるべきデジタルリテラシーの範囲として「Di-Lite(ディーライト)」を定義しています。
デジタルリテラシー協会が定義するDi-Liteのイメージは、下図のとおりです。
この図のとおり、大きな3つの領域(AI・DL、Math・DS、IT・SW)に対して、G検定、データサイエンティスト検定、ITパスポート試験により、その中心部となるDi-Liteをマスターすることが推奨されています。
私は、G検定(G 2022#1)合格後のNextステップとして、Di-Liteをマスターしようと思い、6月にデータサイエンティスト検定(リテラシーレベル)(以下「DS検定」)を、8月にITパスポート試験を受検しました。
今後、Di-Liteの習得を目指される方のご参考になればと思い、私が実践したG検定合格後からのDS検定とITパスポート試験の対策について簡単にご紹介いたします。
(各試験の詳細な対策については、他の方が公開しているHPや動画などをご参照ください。)
2.私の試験に対するポリシー
私のポリシーは、「ムダな出費をできるだけ抑えて知識を定着させる」ことです。
インプットした知識を忘れたくはないですよね。
そのためには、当たり前かも知れませんが、一夜漬けなど片手間みたいなことはせず、時間がない中でも短時間で良いからコツコツと進めることが定着につながってくるのではないでしょうか。
3.どっちの試験から取り組んだか?
迷いなくDS検定から先に取り組みました。その理由は、G検定で勉強した内容について、DS検定の方がITパスポートに比べて重複している部分が格段に多いからです(特にデータサイエンス分野の内容)。
ITパスポート試験には、会計、マネジメント、情報セキュリティなど新たに学ぶ分野がかなり多くありますが、データベースや暗号鍵・電子署名など、DS検定で勉強する内容が重複しているので、私のようなIT初学者にとっては「G検定⇒DS検定(G検定の知識を活用)⇒ITパスポート(DS検定の知識を活用)」の順番で取り組むのが最も効率的・効果的だと思います。
4.DS検定の対策
次の手順で取り組みました。
①スキルアップAI社の無料講座「DS検定リテラシーレベル対応 データサイエンティスト基礎講座」の動画を観て全体像を把握する
※完全に理解する必要はないと思います
※わかっているところについては、飛ばすor 2倍速で
②公式リファレンスブック(2,750円)に取り掛かる(巻末や購入者だけがアクセスできる模擬試験が解けるレベルに仕上げる)
※内容が理解できないところは、ググってHPや動画等で学習
③スキルアップAI社の対策アプリ(980円)で様々な問題に慣れる
(私は購入しませんでしたが、同社の講師が作成した問題集もあります)
④試験日まで余裕があれば、弱点だと思うところについて②と③を繰り返す
私みたいな初学者については、いきなり公式リファレンスブックから取り掛かる前に上記の無料講座を観ておく方が理解が促進されます。
また、本番の試験では、公式リファレンスブックの模擬試験と類似した問題が何題かありましたので、模擬試験が解けるレベルに仕上げることが大切だと思いました。
5.ITパスポート試験の対策
FOM社の「よくわかるマスター 令和4-5年度版 ITパスポート試験 対策テキスト」(2,420円)で学習しました。
理由は、次の4つです。
①シラバスの内容をかなり網羅できていること
(その分、結構なボリュームです)
②章末の問題が良問であり、解説も丁寧(個人的にそう感じた)
③本番のCBTに近い形で過去問の演習ができること
④合格後も参照するのに使えそう
合格点突破だけを目指すのであれば、これよりも良い本があると思いますが、私はITに関する知識をしっかり定着させる良い機会と捉え、敢えてボリュームのあるこのテキストで勉強しました(とくに、総合800点以上の高得点を目指す人にはオススメ)。
あと、通勤中や会社の休憩時間にスマホで取り組める過去問無料アプリも補助的に活用しました。
私が行った対策手順は、次のとおりです。
①令和2年度の過去問(100問)を解き、知識が足らない分野を把握する
②テキストをひと通り学習(知識が足らない分野から次々と)
※少なくとも章末の問題は解けるようにする
③令和3年度⇒令和元年度の順に過去問(100問)を解く
※できなかったところを解説やテキスト等で振り返る
※平成31年度以前の過去問については、上記スマホアプリを活用(年度に関係なく10題分をランダムに出題させる機能を活用)
④令和4年度(情報処理推進機構のHPに掲載)の過去問を解き最終仕上げ
※できなかったところを解説やテキスト等で振り返る
6.おわりに
ご紹介した対策はハッキリ言って泥臭い&格好悪いので、試験の合格を最終目標とする場合には、もっと良い方法があると思います。
「DiーLite」は私が現役を終える時代になっても必要なリテラシーだと思いましたので、今回ご紹介した対策は、「知識をしっかり定着させ、自分のものにする」ことに重点を置いた方法と思っていただけると幸いです。
また、受検日については、この試験に対する自分の位置づけ(試験受かるのみか、知識を自分のものにしたいか等)を明確にしたうえで、無理なく設定すれば良いと思います。
最後に、これからDiーLiteの習得をチャレンジされる方のご健闘をお祈りいたします。
2022/09/01 23:45