こんにちは!
1級FP技能士のアシまるくんです。
第1章『私をモノに例えると"潤滑油"です』
就活の現場で面接にて、面接官が『あなたをモノに例えると何ですか?』と尋ねます。それに新卒採用を目指すリクルートスーツ姿のフレッシュな若者が『はい、私をモノに例えると"潤滑油"です。』と応える。そんな姿が浮かびませんか?
確かに、社会人経験のない若者が組織にアピールできるもの(*1)と言えば、"溢れる未来"と"組織のムードをよくする"くらいのものですので、このアピールがネタにされるくらいはそれなりにしっくりくるものだと思います。
営業職はどこの会社にも必須で必要ですし、フリーランスで活動する場合も営業活動は必須です。それだけ、人と人の間を取り持ち、関係性をよくすることはビジネスシーンでは必須の能力かと思います。私は営業経験もないので、人との関係を取り持ち、人に自社商品を売り込むことができることは、率直に素晴らしいなと思います。
取引先に限らずとも、組織内において人と人との関係を取り持ち、人間関係を円滑に回す、まさに"潤滑油"のようなムードーメーカーの存在がいれば組織は良い方向に進むように感じます。
"潤滑油"は組織影響力が高いと思いますが、組織影響力が高い方が必ずしもムードメーカー的存在とは限りません。
(*1)ちなみに私は愚か者なので、配属1年目の冬に直属の上司から『自分の強みは何だと思う?』と聞かれて、大学&大学院時代は確かに学業に打ち込んだため、"専門性ですかね。"と返し、『1年目の強みが専門性なわけがないだろう』と叱咤されたことは苦い思い出であります。
第2章『現実世界のスクルト職人』
さて、私は恥ずかしながら、なかなかうだつの上がらない職業生活を送っている次第なのですが、唯一"組織影響力"に関してのみ周囲から高い評価をいただいています。"縁の下の力持ち"との評も時々いただきます。別に、前述したようなムードメーカー的存在というわけでもありません。むしろ、飲み会などは割と遠慮する方です笑
では、ありがたいことに私が評価していただいている"組織影響力"っていったい何なんでしょうね。現時点で、私が導き出した答えは"スクルト職人"(*2)(*3)です。
つまり、周囲が安心して成果が出せるように、周囲の能力を少しだけ引き上げる、そんな存在です。ポイントにはなりにくいが確実に発生する仕事をこなしつつ、ポイントゲッターにささやかな知識を差し出す、そういった役回りです。プレーヤーとしては微妙ですが、教育者としてはこんなに嬉しい能力もありません。ただ、弱点もあって、私単体で仕事の成果が生まれるわけではないことと、その成果にどの程度私の引き上げが寄与したかが私含め誰にもよく分からないことですね。
(*2)スクルトはドラゴンクエストシリーズに登場する"味方全体の守備力を増加する"呪文です。シリーズごとに増加幅はまちまちなのですが、ドラクエⅣだけ増加幅がおかしいのです。1回唱えれば味方全員守備力2倍、2回唱えれば味方全員守備力3倍となり、2回スクルトしてしまえばほとんどの打撃攻撃は効かなくなります。
(*3)上の注釈を見て、『あれ?守備力3倍ならダメージ3分の1じゃない?』と思った方、鋭いです!ドラクエのダメージ計算式において、守備力は割り算ではなく引き算で使います。つまり、守備力が一定を超えるとダメージが0になるんですね。
第3章『AI時代に変わりゆく組織影響力』
AI時代を迎えるにあたって、ビジネスシーンで活躍できる人物像が大きく変わろうとしています。既に多くの方が仰っている通り、『それってAIでいいよね?』と言われてしまう場面が増えていくということですね。
組織影響力のある人はどうなっていくのでしょうか?
ムードメーカーは変わらず必要とされそうな気がします。
『いやいや、やがてAIの方がいい立ち振る舞いするんじゃない?』なんて言う声も聞こえてきそうですが、私は"人の温もり"なるものをまだしばらくは信じたいです。
スクルト職人はどうなるんですかね?
これは結局、AIと人間、どちらが教えるのがうまいのかという話になってきます。
AI技術を突き詰めていったとき、AIは確実より人間より教えることがうまくなると思います。しかし、その人ごとに合わせた最適教育という点では、対話ができるという点で人間がまだ勝てると思うのです。
もちろん、全人類がAIとの対話能力、いわゆるプロンプトエンジニアリングが十分にできる、という仮定の下では、人間の勝ち目はほぼないでしょう。しかし、人間完璧ではありません。スクルト職人は、人間とAIの橋渡し役として、対話を大切にし続けることで、AI時代も活躍できるのではないでしょうか?
対話は人の優れた装備です。華やかな場所でなくても、自分に与えられた場所でひっそりと咲き続けられるようにスクルトの腕でも磨き続けようと思います。

